続きもの

~ルーク・ハントの場合~

「……やぁ、獅子の君。君がこの授業に出ているなんて珍しいね」教室の中段辺り。三人掛けの机の真ん中を一人で陣取る見慣れた後ろ姿。思わず音を立てずに近寄って彼の隣に腰掛けた。朝から数えて丁度三つ目の授業。トレイン先生の魔法史に彼が参加しているな…

~ハーツラビュル寮の場合~

「さて、何故僕に呼び出されたかわかるかい?」我が麗しの寮長がエーデュースちゃんたちを寮長室へ呼び出して穏やかに詰問している。詰問するのに穏やかも何もないかもしれないけど、見せしめみたいに談話室で詰問するんじゃなくて、オレとトレイ君に頼んでこ…

~エース・トラッポラの場合~

あんまりダラダラと走って他所の先輩を待たせるワケにはいかないし、適当に走ってレオナ先輩の元へ向かう。走りながら、俺の頭のなかは『俺、何かしたっけ?』とただそれだけがぐるぐると回っていた。「あのー……俺に何か用すか?」正直全くと言っていいほど…

~デュース・スペードの場合~

「二人ともお待たせ! グリムもごめんね!」中庭で待っていた俺たちの元へパタパタと駆け寄ってくるユウに片手を上げて返事をすると、エースがわざとらしく肩を竦めて唇を尖らせた。「もーちょー待ったー! 待ちくたびれてもう俺立てないー!」「ご、ゴメン…

~サバナクロー寮の場合~

「おいジャック。ちょっとツラ貸せ」ジャックと一緒に当番の仕事をこなしていると後ろから寮長の声がしてビクリと肩を震わせた。少し不機嫌な顔をしている寮長にヒェと小さく声を上げそうになるのを何とか堪えながらバッと頭を下げると、ジャックは返事もそこ…

彼が最も欲しいのは甘くて苦い彼女からのプレゼント

*まだ片想い未満の二人 *でも意識はしている微妙な頃合い pictSQUARE内webオンリーイベント「キングですカラ1」に出展した無配折り本の本文になります。 バレンタインのお話。 ちょっとだけtwst界のバレンタインについて捏造しています。 私が書いてるレオ監♀と何となく時系列が繋がっておりますが、これ単体で楽しんで頂ける仕様です。 楽しんで頂けますと幸いです。 こちらはweb版になります。2022/08/21、SCC関西28内超BotM女監督生受けオンリーにてコピー本として先行頒布。コピー本には、【レオナとユウのやり取り】【トレイとルークとユウのやり取り】【教師陣とユウのやり取り】【レオナがユウのバレンタインギフトを勝ち得るまでの道程】が書き下ろしとして収録されています。

こんなことならますますもっと早くに伝えておけばよかった。

賢木先生お誕生日おめでとうございます2022!!!途中まではハッピーセンシティブじゃないのでサイトで公開、途中からはくるっぷにて公開になります!内容はこちら→こんなことならもっと早くに伝えておけばよかった。紫穂ちゃん生誕祭の続きです。

こんなことならもっと早くに伝えておけばよかった。

え?うちの職場で働きたい?うーん、環境も福利厚生もお給料も申し分ないんだけど、ちょっとストレス耐性がある人じゃないと向かないかな……あぁ、まぁね、こういう仕事だから、タフじゃないとやってけないのは当たり前なんだけど、そうじゃなくて……ちょっと、何て言うか、毎日特殊な訓練を受ける覚悟がある人じゃないと進められないっていうか。……そんなに働きたいの?じゃあ前以て知らせておく必要があるわね。覚悟して聞いてね?上長と新しい先生が、もうこれでもかってくらいもどかしい両片想いなのよ。二人とも本当にイイ先生なんだけどね?もうびっくりするくらいその部分だけポンコツっていうか。上長なんて若い頃めちゃくちゃ遊んでたらしいのよ?なのに本命の前では何もできなくなるっていうか、自分の感情を隠すのに必死で上司の顔を取っ払えないっていうか。しかもずっと好きな子だったって話らしくって、相手の先生が学生だった頃からずっと面倒みてたらしいのよ。もうそんだけずっと想ってるならとっとと告っちゃえよって毎日思うわけよ。相手の先生もどうやら昔から上司のこと気に掛けてたみたいで、なんでそんなに相思相愛なのに本音隠しちゃうわけ?!ってツッコミたくて仕方ないのよ。あ、そうそう。医者になるのを勧めたのも上長らしいし、上長を追いかけて医者を目指したらしいし。もうね、本当に毎日このもどかしいのさえなければ最高の職場だと思うんだけどな。いやいや、マジで勘弁してほしいわよ。え、そんなに?応援隊?そんなのないわよ。むしろ皆いつ二人がくっつくかで賭けて楽しんでるとこあるよ。

だから何度も言ってるじゃん。あの二人はアレで付き合ってないんだって!(byティム)

知ってるか。これであの二人、付き合ってないんだぜ。(by松風)の続きにあたるお話を錬成しました。もう付き合っちゃえよとかいう次元を超えている二人。結婚しないと許さない(?)アレ、でもアクスタでもう結婚してましたね?どゆこと?いつ結婚したの?一体何があったの???(白目)

パープルミント・シンドローム

色相環シンドロームはこのお話で完結となります。 二十歳の誕生日祝いにつつがなく初夜を迎えたあとのお話。所謂二回目話です。本番シーンはないので全年齢向けのはず。二万字を少し越えています。 今回は特に事件は起きませんが、強いて言うなら先生と紫穂ちゃんの間にひと悶着あります。