私の心のなかには、三人の人が住んでいる。
一人目は、もちろん、薫ちゃん。
小さい頃の私は、本当に薫ちゃんを中心に世界がくるくると廻っていて、薫ちゃんが私の絶対的存在だった。
薫ちゃんのためなら何だってできるし、何処へだって行けた。
薫ちゃんが男の子なら、きっと恋をしていたと思う。
それくらい、薫ちゃんのことをずっと見ていた。
私にとって、何にも代え難い、大切な人。
二人目は、皆本さん。
私の力に臆することなく、私に触れて、私の壁を壊した人。
そして、淡い初恋の相手。
チルドレンの三人で、取り合いみたいなことをしていたのが懐かしい。
私の想いはただの憧れで、薫ちゃんの抱えてる想いとは違うんだと、割と早い段階で気付いてしまって、それからはずっと薫ちゃんと上手くいきますようにと願ってきた。
ただ、恋は終わっても、私にとって重大な切欠をくれた人には違いない。
ずっとずっと大切な人。
私の中は、この二人で占められていて、絶対に揺るがない。
それが一生続くものなのだと思ってた。
そこに、三人目が現れた。
その人は、自然と、いつの間にか、私のなかに居て。
気がつけば、大きい存在になっている。
最近、薫ちゃんと皆本さんが遂に結ばれた。
私の大切な二人が幸せになって、私は幸せを祈ってたはずなのに、何故か同時に喪失感も感じてて。
心から幸せを喜んでいる自分と、寂しいと感じている自分。
最近の私はそんな二人の自分が内に巣食っていて、少し自分をコントロールできなくなっている。
こんなことじゃいけないのに。
正直言って、自分を完全に持て余してしまっている。
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