診断メーカーで短いの寄せ集め

皆賢さんは『とっくに知ってるよ』をお題に、140字でSSを書いてください。

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弱気になって抱えきれなくなって、つい、好きだよ、と溢してしまった。一瞬空気が凍り付いた気がして、慌てて誤魔化そうと思考を巡らせていると、クスリと笑った皆本が俺の頭にポンと手を置いた。知ってるよと返す皆本に、マジで?と呟くと、ちゃんとそういう意味で僕も好きだよ、と逃げ道を無くされた

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夕暮れの河原で緊張した面持ちでキスをされ、震える声で「ずっと一緒にいて欲しい」と言われて、気絶してしまう皆賢

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チルドレンが遊んでいる河辺で、皆本と二人、並んで座っていた。ぼーっと夕暮れの太陽を見ていたら、皆本がこちらを見ていることに気付いて。どうした?と声を掛けたら、緊張した面持ちで顔が近付いてきた。え?と思っている内に唇同士が触れ合って、ずっと一緒にいてほしい、と囁かれた。呼吸することを忘れた俺は、ヤバイなと思いながらも視界が真っ暗になるのを堪えられなくて。皆本の肩に倒れ込んで、そのまま意識を手放した。

目が覚めたら、皆本の膝に頭を預けて横になっていて。心配そうに俺の顔を覗き込む皆本と一番に目が合った。ただ、それだけなのに、俺の顔に熱が集まっていくのを感じて。皆本に、君、意外と耐性なかったんだね、と呟かれた。思わず、手で顔を覆って、赤い顔を隠す。すると、俺にしか聞こえないくらいの音量で、続きはまた今度だね。と皆本が囁いた。

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皆賢へのお題【幸せだ、と自分を騙した。/まだ君は、忘れられないのかい。/身体に刻まれる、愛】

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教会の扉が開いて、おめでとう!という言葉がそこかしこから舞う。間違いなく祝福ムードに溢れた会場で、ベストマンを務めた俺は、皆と一緒に本日の主役二人に拍手を送っていた。一緒にブライズメイドを務めた紫穂は俺の隣で涙ぐんでいて。そっと紫穂の肩を抱き寄せて、俺は今幸せだ、と自分を騙した。

皆本夫婦の家に呼ばれて、恒例の食事会。ある程度食事が進んだら、男女に別れるのも恒例になってきた。ケーキを囲んで女子会を開いている紫穂たちを尻目に、俺と皆本は酒を酌み交わす。ふと、皆本にまだ結婚しないのか?と問われた。答に窮していると、皆本が一瞬固まって、まだ忘れてないのかと呟いた

紫穂にいいわよと言われた。その代わり一度きりよ、それだけは守ってと涙目で告げられた。俺も泣きながらゴメンなと紫穂を抱き締める。家を飛び出して皆本の元へと走った。俺を待っていてくれた皆本に飛び込む。抱き締め返してくれたその腕の感触は久々で。今日だけは俺のことだけ見ててと耳元で囁いた

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別れ際、相手が突然黙ったので不思議に思っていると、急にぎこちなく肩を抱かれ、聞いた事のない真剣な声で初めてのちゃんとした愛の告白をされて、嬉しさを隠しきれない皆賢

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久々に二人で飲む機会があって、お気に入りの小料理屋で飲んだり食べたり小一時間。これ以上は明日に響くからと、早めに切り上げて二人、帰路へつく。駅までの道を歩きながら、二人でいろんな話をして。ああ、もうすぐ別れ道だなぁとボンヤリ考えていると、皆本が急に黙りこんで立ち止まった。どうした?気持ち悪いのか?と皆本の元へ歩み寄ると、俺に向かってぎこちなく腕を延ばしてきて。お、お?と様子を見守っていると、ガシリと肩を抱かれた。うぇっ?と思わず変な声が出てしまう。どう反応すべきか迷っていると、皆本が聞いたことないくらい真剣な声で、好きだ。と一言呟いた。夜の空気に溶けちまった皆本の愛の告白に身体が震える。付き合ってるわけでもない。でも、親友と言うにはお互い距離が近過ぎて。この関係をどう名付けていいのかわからなくて気持ちを持て余していたところにこの告白。男から告白されて嬉しいなんて俺も相当どうかしてる。でも嬉しくて。涙を浮かべながら、うんと答えた。

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部屋の電気を消そうとした瞬間、急に意を決したように肩を抱かれ、真剣な声で「ずっと一緒にいよう」と言われて、思わず相手に熱がないか調べる皆賢

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やっぱたまには旅行もいいな、とベッドに寝転びながら呟く。チルドレンのガキ共と近場の温泉に週末を利用しての旅行。遊び疲れた子ども達を何とか寝かしつけて、自分達の部屋に引っ込む。俺たちも明日に備えて早く寝ようぜ、と身体を起こして電気のスイッチに手を延ばしたら、何故かギシリとベッドのスプリングが音を立てた。何事かと振り返ると皆本が俺のベッドに腰掛けて俺を見つめてて。意を決した顔で腕を延ばしてきたと思ったら、肩を抱かれた。ビックリしたけど声を上げなかった俺を誉めてほしい。熱っぽい目に見つめられて思わず身を引くとぐいっと抱き寄せられて聞いたことのない真剣な声でずっと一緒にいよう、と告げられた。思わず皆本の額に手を当ててキュンと力を発動させる。熱はねぇみてぇだな、と呟くと、僕は到って真剣だ!と皆本が叫んだ。

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皆賢にとびきりの甘い声で「愛してる」と囁いて太ももをそろりと撫でると、「いっぱい意地悪して?」と期待した目を向けてきました。

#大好きだから意地悪したい

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賢木は風呂上がり、下着一枚で彷徨く癖がある。何度も服を着ろと注意しているのに止める気配はない。正直、本当に目の毒だから止めてほしいと心から思っている。今日も缶ビール片手に僕の座っているソファへぺたぺたと近寄ってきた。僕だって男だ。据え膳食わぬは何とやら、君のその褐色の肌を僕の色に染めてしまいたい、と色めいたことを考えたりしているわけで。ビールを飲み下すその扇情的な喉に噛みつきたいとか、当たり前に考えたりしているわけで。どうしてそんなに無防備でいられるんだと少しイライラしながら、たまには痛い目に遭わせてやろうと悪戯心が芽生えてしまって。とびっきりの甘い声で君の耳元に愛してるよと吹き込んだ。そして、惜しげもなく晒された魅惑の太股にそろりと指を這わせる。ビックリしたのか溢れ落ちんばかりに目を見開いた賢木と目が合って、してやったりとほくそ笑んでいると、ビールをサイドテーブルに置いた賢木が僕の首に腕を回してソファに倒れ込んだ。引き摺られて賢木に覆い被さる形になった僕。賢木は小首を傾げて、下から僕を見上げて期待いっぱいの目を向けている。いっぱい意地悪して?と甘い声で甘えられて、逆に僕が嵌められたんだと気付いたけれど時既に遅し。どこまでも賢木の身体にのめり込むしかなかった。

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部屋から出ていこうとした瞬間、緊張した面持ちでほっぺにキスをされ、振り絞る様な声で愛の告白をされて、泣きながら「ありがとう」と言う皆賢

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じゃ、俺帰るわ。と玄関へ向かった。怪我をした薫ちゃんを治療したついでに送り届けて。安心した顔の皆本を見て、俺も安心して。ほっこりと満足した気分で靴を履いていると、皆本がそっと追い掛けてきた。ああ、見送り悪いな、と笑顔で振り向くと、緊張した面持ちの皆本と視線がぶつかって。どうしたと問い掛ける間もなく、顔を掴まれて頬にキスをされた。驚きで固まっていると、僕は君も大事だからな、と振り絞るような声で囁かれて。その言葉の重みに思わず目が熱くなった。涙を隠すように指で目尻を押さえながら皆本にキスを返して。ありがとな、と囁いた。

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